事故処理ノート

事故事例や判例につき、組合員の皆さまのご参考になる特徴的なケースをご紹介しております。

大型バスに衝突 賠償額1974万円

事故の概要

片側三車線の第二車線を走行中、第三車線へ車線変更するため右へ進路変更したところ並走中の相手車を見落とし、相手車の左側面へ衝突した。


課題

本件被害車両は、従業員の送迎に使用される大型バス(定員53人)であり、JRと私鉄の二つの路線の最寄り駅と会社間をシャトル運行しており、1日に約200~300人の人員を輸送していました。そのため、被害車両の修理期間中の代替輸送手段について、解決策を見つける必要がありました。

また、シャトル便の運行が中止されると従業員の通勤に支障が生じ、これが工場の稼働に影響を及ぼし、営業損失が発生する可能性があり、その損害に対して賠償を求められる懸念もありました。

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解決方法

被害車両の修理期閻中の代替輸送手段として、貸切バスをチャーターすることとしました。

貸切バスをチャーターした理由としては、
1.公共交通機関やタクシーを利用した場合、費用が嵩み、精算手続に膨大な事務作業が伴うため断念しました。
2.乗車定員50人以上の自家用大型バスの代車を手配する手段がありませんでした。レンタカーは乗車定員11~29人の自家用マイクロバスしか取り扱いがなく代替手段としては利用することができませんでした。

乗車定員が50人以上の大型バスを手配する唯一の手段は、貸切バス(一般貸切旅客自動車運送事業用)でした。トラックは死角が多いので、車線変更を行う際は必す前後に十分な車間距離があることを確認してください。

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