事故処理ノート

事故事例や判例につき、組合員の皆さまのご参考になる特徴的なケースをご紹介しております。

交差点で飛び出した自転車との出合い頭衝突事例

事故の概要

本件事故は、片側2車線の国道を組合員車が走行中、信号のない交差点において、前方走行のバイクが右折しようとしていたことを認め組合員車も減速し、その後バイクが右折完了したため再加速しようとした際に、交差点を横断しようとして走行してきた自転車と衝突し、相手方自転車運転の女子高校生が転倒し、負傷したものです。


本件の経過

相手方は腹部および大腿部を打撲し、2か月半の入院、その後1年以上の通院加療を行いました。結果として、大腿部に約23㎝の傷痕が残り、第14級5号(下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの)の後遺障害が認定されました。
過失割合については、相手方がヘッドホンで音楽を聴きながら自転車を運転していたこともあり、組合員50%相手方50%を提示し、治療費は健康保険を使用しました。折衝は、当組合担当者が何度も面談し丁寧な説明を行った結果、相手方も納得のうえ示談することができました。

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自転車関係の交通事故増加

去る6月1日に改正道路交通法が施行されましたが、その背景には、近年、自転車が関係する交通事故が増加していることがあります。自転車関連の死亡事故で一番多いのは、対自動車事故で約80%を占めています。そのうち、自転車側に法令違反があったのは78%に達しています。最も多いのは、安全不確認、次いで運転操作不適、交差点安全進行義務違反の順になっています。自動車側の運転者としては、こうした自転車の危険な行動パターンを頭に入れ、対処できるようにしておくことが求められます。

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