事故処理ノート

事故事例や判例につき、組合員の皆さまのご参考になる特徴的なケースをご紹介しております。

トラックの頭上に注意!―高架などの物件衝突事故が多発

物件衝突事故の事例について

当組合の最近の事故の中で、トラックの上部や積載したショベルカーなどを高架や工場構内のパイプに衝突させる対物事故の事例が目立っています。

主な事例としては
○ 高さの目測を誤り、ガードに衝突した事例
○ ウィングを開いたままで移動し、工場のパイプ等に衝突した事例
○ 構内で、出入り口のシャッターが半開きになっていることを十分確認せず衝突した事例

これらは、ちょっとした注意力と慎重さがあれば十分に防ぐことができた事故です。今一度、再認識をして事故防止に努めていただきますようお願いいたします。
以下、こうした事故で高額な損害が発生した事例をご紹介します。

事故の概要

本件事故は、組合員車が流通センターの構内において、荷卸しの後、左ウィングを開けたまま発進してしまったため、天井に設置してあるベルトコンベア等に気づかず、ベルトコンベアと電動シャッターに接触し破損したものです。

事故処理ノート画像
損害賠償の内容

本件は構内事故で組合員車の過失によるものでしたので、損害の確認のため調査会社に依頼するなどして慎重に損害調査を実施しました。
損害の状況については、ベルトコンベアは大きく変形し、電動シャッターは歪みで開閉不能となっており、修理ではなく交換による復旧工事が必要となりました。また、これにともない、ベルトコンベアの修理期間中の手作業が必要となったことによる人件費、電動シャッターが開閉不能のため防犯面を考慮した警備員の配置費用が発生しました。
その結果、ベルトコンベア工事費1,231万円、シャッタ―等工事費123万円、人件費339万円の合計1,693万円の対物損害賠償額となりました。